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人間も、風景も、画面に書き込まれている小物も、すべてはこの世界を構成するパーツである。 どのページに もキラリとした感覚が満ちあふれていて眩しい。 「アネモネと風速計」(百葉箱に投函された手紙、灯台を修理する渡り鳥のような親子)、「インスレー ター・トゥリー・ストーリー(硝子で飾られたテレグラフ・ポール、楡の森の中のインスレーター・ツリー)がとりわけ素晴らしい。
幻想的な物語や逆にユーモア色が強いものなど、多様な短編を読むことができる一冊。
古き歌のような響きを持つダンセイニの香り高く優美な文体は絶品。 ファンタジーが注目されている現在、時を経ても輝きが失せることがないダンセイニの本 の復刊が盛んになり、また未翻訳作品の翻訳が進んでいることが喜ばしい。
ここで語られたものは、すべて海が見せた幻影だったのか。 この物語の 主役は人間ではなく海であり、そしてキンタナ・ローというマヤの歴史が眠る土地なのだと思わされる。
人を海の中へ誘い込み幻を見せる海が恐ろしく、そして途方もなく美しい
特に本書後半の想像力を超えていく描写が凄まじい。
緑色の太陽や強烈な終末など、異常なまでの幻視が描かれる。
また中盤では謎の怪獣との悪夢のような死闘が繰り広げられたりと、一筋縄ではいかない内容となっている。